淫らな伯爵と灼熱の蜜夜 18

(執筆日:2016年07月01日)

 リアナの舌に絡みついてくるデュレンの舌。生暖かい弾力に押され、撫でられ、リアナの意識がぼうっとしはじめる。きっとこれは料理に盛られた媚薬のせいだ。リアナはなんとか必死で理性を取り戻そうと、内心であがいた。
 ちゅくちゅくと濡れた音が鳴る。互いの唾液が混ざり、溶け合い、舌の熱が増していく。
「……ふ……っん……」
 鼻にかかったような、変な声が出た。
 これは自分の声ではない。リアナはそう思いたかった。
 デュレンの手は胸の上に置かれたままで、どかしてくれそうにない。ゆっくりと回すように動かされ、変な気分になった。
 舌が解放された。デュレンの唇がリアナの頬へと移り、そして首筋を辿っていく。
「あっ……んっ……」
 また変な声が出た。
 ぬるっとナイトドレスの胸元にデュレンの手が滑り込む。じかに触られてリアナはぎょっとした。
「やっ……だ、触らないで……っ」
 もともと布からこぼれ落ちそうだった胸だ。たやすく引っ張りだされた。デュレンの顔が近づき、豊かな胸の頂点を吸い上げられる。ズキンと下半身に疼きが走り、リアナは内心で慌てた。じわりと愛液がにじむのが自分でもわかり、焦りはじめる。
「待って……待……っ」
 重なってくるデュレンの肩を押しても、彼はびくともしなかった。妖しく動く舌が、胸の上でとがる小さな突起を執拗に撫でてくる。ぞくぞくとしたざわめきが全身を走り、リアナは消えそうになる理性を必死でかき集めようとした。
 左の胸は撫で回され、右の胸は舐め続けられる。しばらくすると左右が逆になった。身体から力が抜けていく。こんな風になってしまうのは媚薬のせいだ。
 ナイトドレスをたくし上げられた。太腿を撫でられる。リアナは下着をはいていなかったことを再び思い出し、慌てて足を閉じようとしたが遮られた。
 デュレンの足が割り込み、胴体が割り込む。胸から離れたデュレンは下へと移動し、リアナの足をがっしりとホールドした。閉じることができなくなった足の間に、デュレンが顔を近づけてくる。
「ひゃあっ」
 いきなり蜜壷を舐められた。愛液のにじむそこに舌先をねじこまれる。抜き差しを繰り返され、じわじわと足の力が抜けていく。
「……やだ……舐めないで……」
 いやいやと首を振ったが、聞き入れてはもらえなかった。
 唾液と愛液が混ざり、ぐちゃぐちゃになる。デュレンは舌を抜くと、今度はその上にある小さな突起を舐め上げた。瞬間、電流が全身に走る。
「んあああああっ」
 思わず悲鳴をあげてしまい、たちまち恥ずかしくなった。
 充血してぷっくりと膨れあがった花芽を、デュレンは何度も舐め上げてくる。執拗なその動きに頭が変になりそうだった。
「ああっ、あっ、だめ、そこだめ……っ、舐めちゃ、だめ……っ」
「こっちのほうが感じるのか」
 デュレンは花弁に息がかかるほどの距離で囁くと、今度は花芽全体を唇で含み、強く吸い上げてきた。
「ああああああああっ」
 リアナの全身がびくびくと跳ねる。未知の感覚にめまいがした。

つづく