(執筆日:2014年10月18日)
ドレスの裾に隠れて見えないが、確かに彼らは繋がっていた。リリアはファルザスの足に軽く揺さぶられ、思わず喉をそらす。さらに深くまで入った気がした。小刻みな呼吸を繰り返しながら、リリアは目の前の肩にそっと掴まる。
「きついな」
ファルザスがぼそりとつぶやいた。リリアの頬がかあっと赤く染まる。繋がっている場所のことを言及されるのは、この上なく恥ずかしかった。
「……い、言わないで……」
リリアがそう告げると、ファルザスが不思議そうな顔をした。
「なぜだ。私は事実を告げたまでだが? むしろきつくないほうが困る。処女だと信じてめとったのだから」
「だ、だからもう、言わないで。……恥ずかしい」
「そういう顔は男心をそそるものだぞ。わかった上でやっているのだとしたら、相当たちが悪いな」
ファルザスはからかうような口調で告げると、リリアの腰を掴んだ。
「ひぁ……っ」
ズンと下から突き上げられて、思わず悲鳴があがる。
「やぁ、待って……っ、いきなりは……っ」
「残念だが、待つつもりはない」
リリアの腰は激しく揺さぶられ、愛液で濡れた蜜壺を、熱いものが何度も出入りする。内壁を強くこすられ、あっという間に気が遠くなった。刺激を受けたそこは収縮を繰り返し、ファルザスを放すまいと強く締めつける。どうにもならない熱が全身に広がり、揺さぶられるたびに揺れてしまう胸をファルザスの視線にさらすことになった。
「はぁっ、ぁふ……あぁっ、ファルザス……っ、もうっ……」
これが男と女の夜の営みなのかと、心の奥底でリリアは感じ取る。抱き寄せられ、口づけを迫られ、リリアはされるがままに受け入れた。押し寄せてくる快感に身を震わせ、生まれて初めての感覚に半ば恐怖が押し寄せ、リリアは激しく混乱しながら、知らなかった世界に引きずり込まれていく。
気づけばリリアは仰向けに押し倒されていて、まぶたを開けると真上にファルザスが迫ってきていた。リリアがその美しい顔に見とれている間も、彼は熱心に腰を打ちつけてきて、リリアから冷静さを奪っていく。胸を掴まれ興奮した手つきで揉みしだかれ、リリアは思わずのけぞった。やや痛かったが、それよりもファルザスの行為の熱意に圧倒されるほうが強く、リリアにはもう何かを考えるような余裕はなくなっていた。
ファルザスの腰が加速する。ラストスパートをかけられたリリアは、つま先まで足が張り詰め、呼吸するだけでもう精一杯だ。熟れた蜜壺は愛液を溢れさせながら、熱く硬いものに翻弄されていく。奥で疼いている場所を断続的に突かれ、何度も意識が遠のいた。
「……あぁっ、……あっ、ひぁっ、や……っ、あぁっ」
全身がガクガクと小刻みに震え、もう限界だと思った瞬間、リリアの体内に熱いものが放たれた。それが何かもわからぬまま、リリアは朦朧とした意識で、この営みは毎夜のように行われることになるのだと漠然と悟った。
つづく